勤怠管理
公開 2020.04.30
更新 2026.07.29

Excel での勤怠管理に限界!? Excel 管理のデメリットと代替案

多くの企業が長年慣れ親しんできた Excel による勤怠管理ですが、昨今の働き方改革や法改正により、その運用は「限界」を迎えつつあります。

手軽でコストがかからない反面、入力漏れや集計ミス、そして何より法的に求められる「客観性」の欠如が、企業にとって無視できないリスクとなっているからです。

本記事では、Excel 管理の具体的なデメリットを整理し、最新の法規制に対応するための解決策を解説します。

なぜ「客観的な記録」が義務化されたのか

勤怠管理の重要性を再確認すると、その核心は「労働時間の適正な把握」にあります。

これは単なる社内ルールではなく、企業が存続するための法的義務です。

労働基準法遵守の証明のため

日本国内の企業は、労働基準法に基づき、1日および1カ月の労働時間、休日数、賃金を厳格に管理しなければなりません。

特に時間外労働に対する割増賃金の支払いは、違反すれば罰則の対象となるだけでなく、「ブラック企業」としての悪評が広まり、採用難や社会的信用の失墜を招く恐れがあります。適切な勤怠管理こそが、コンプライアンス遵守の客観的な証明となります。

勤怠データを正しく把握すれば、現場の課題も見えてきます。「特定の従業員に負荷が偏っていないか」「しっかり休めているか」を確認し、必要に応じてサポートを行うことは、企業の重要な役割です。一人ひとりが心身ともに健やかに働ける環境を整えること。その配慮こそが、巡り巡って企業の活力と生産性を高める原動力となるのです。

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適切な給与計算と未払い残業代リスクの回避のため

勤怠管理には「給料の計算」という目的もあります。従業員の給料は基本給のほか、各種の手当てによって算出されます。時間外労働には残業代が支払われなければなりませんし、深夜帯などの残業は割増となるルールです。

逆に、無断欠勤があれば、そのぶんは基本給から引かなくてはなりません。従業員と企業、双方が納得する形で給料を支給するため、勤怠管理は不可欠です。

また、賃金請求権の消滅時効が従来の2年から「当面の間3年(本来は5年)」に延長されている点にも注意が必要です。万が一、 Excel 管理のミスで未払い残業代が発生していた場合、遡及して支払うべき期間が延びているため、企業側の経営リスクは以前よりも格段に高まっています。

勤怠の打刻の妥当性がより問われるように

働き方改革関連法は、2019年から順次施行され、2024年4月からは建設業やドライバーなどの猶予職種に対しても時間外労働の上限規制が全面適用されました。現在、すべての業種において、法律に基づいた厳格な労働時間管理が「義務」として定着しています。

つまり、勤怠管理は従業員が独自に行うだけでは完全と言えません。客観的な方法でデータを記録し、なおかつ、企業側がそれをしっかりと確認しなければならないのです。働き方改革関連法により、多くの企業が従来の勤怠管理を見直す必要に迫られています。

新しい法律の下でも、自己申告制が全く禁じられているわけではありません。ただし、細かい規定が加えられており「長時間労働を自己申告により誤魔化す」といった行為はできなくなっています。

つまり、勤怠管理の精度がこれまで以上に問われる時代へと突入したのです。Excel 管理は違法と言えないものの、決して望ましい方法とは言えません。新しい勤怠管理システムの需要が社会全体で高まっています。

勤怠管理をExcelで行うデメリット

Excel による勤怠管理には数々のデメリットがあります。それらを正しく理解すれば、システムを変える意味が見えてくるでしょう。

意図せず労働基準法違反になる恐れ

Excel 管理の危険なポイントは「打刻を忘れがち」なことです。あるいは、仕事が忙しいとつい後回しにしてしまい、打刻がなされないまま放置されてしまうケースも少なくありません。

そのような場合、従業員は月末になると抜けている部分を無理やり埋め合わせようとします。ただ、数字が適当なので正確な労働時間管理からほど遠くなってしまいます。

また、Excel 管理は個人の裁量に委ねられているので、意図的に出退勤時刻を誤魔化す従業員が出てくることもあるでしょう。残業時間を多くしたり、遅刻しているのを偽ったりすると客観的な労働状況を把握しきれません。

そして、こうしたずさんな管理体制が発覚した場合、企業は激しい批判にさらされてしまいます。企業側に悪意がなかったとしても労働基準法違反となり、ペナルティを科せられる可能性すら出てくるのです。

また、そのような企業に就職したいと考える人材は少ないので、優秀な人材を採用しづらくなっていきます。

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残業状況がリアルタイムで把握できない

企業が生産力を高めていくには、従業員の勤怠状況をリアルタイムで把握しなければなりません。真面目に働いている従業員には相応の評価を与え、重要な役割を任せることが大切です。一方、不真面目な従業員には注意をし、教育をし直していきます。そうやって適材適所の人事が成立すれば、企業はスムーズに成長していけます。

ただ、 Excel による勤怠管理では、打刻されてから集計までにタイムラグが発生するのが難点です。リアルタイムでの勤務態度が見えづらく、従業員の貢献度も課題も埋もれてしまいがちです。

さらに、残業状況にすぐに気がつけないのもデメリットです。従業員が違法な残業を行っていたとしても、Excel 管理では時間が経過してからでしか経営者に認識されません。何のための残業だったのかを追求しにくくなるので、従業員に適切な指導を行えないのです。また、従業員の勤務態度が悪化し、遅刻などを繰り返していても、発覚するまでに時間がかかってしまいます。

特に、2024年4月以降、時間外労働の上限規制(原則月45時間・年360時間)を遵守できなければ罰則の対象となります。Excelによる「事後報告」では、気づいた時にはすでに上限を超えていたという事態を防げません。「36協定」の遵守を確実にするためにも、リアルタイムでの予兆管理が不可欠となっています。

フレックスタイム制の導入などで複雑化する

働き方の多様化に加え、2024年10月の社会保険適用拡大(従業員数51人以上が対象)が Excel 管理の困難さに拍車をかけています。短時間労働者の勤務時間を分単位で把握し、加入要件を常に判別しなければならない今、手動管理はもはや限界といえます。

例えば、普及が進むフレックスタイム制では、従業員ごとに出退勤のリズムが異なります。さらにテレワークの浸透により、場所を問わない正確な打刻管理も不可欠となりました。

こうした複雑なルールに対応するため、働き方に応じた複数のシート作成や頻繁な更新を強いるのは、労務担当者にとって過度な負担です。管理の煩雑化はミスの誘発を招き、健全な労働環境の維持を困難にするリスクを孕んでいます。

給与計算の負担の重さとミス

Excel 管理は、管理者に過度なプレッシャーを強いる要因となります。日々、他業務の合間を縫って全従業員の勤怠表を精査する作業は、非効率なだけでなくチェック漏れの温床です。給与に直結するこの工程は、わずかなミスも許されず、担当者の精神的な負担は計り知れません。

さらに、Excel 特有の「脆弱性」も無視できません。関数の破損一つで集計値は狂い、不備に気づいた際には過去に遡る膨大な修正作業が発生します。

加えて、中小企業でも2023年4月から月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が50%へ引き上げられました。「1.25倍」と「1.5倍」が混在する複雑な集計を手動で行うことは、労基署の調査における重大な指摘リスクを抱えることを意味します。

管理者の業務負荷を軽減し、法的透明性を確保するためにも、脱 Excel による管理体制の刷新が急務です。

勤怠管理システム導入のすすめ

もし Excel での勤怠管理に限界を感じたら「勤怠管理システム」の導入を検討しましょう。システム化に移行すれば、Excel では実現できなかった数々のメリットを得られます。以下、勤怠管理システムについて詳しく述べていきます。

勤怠管理システムでできること

すでに数多くの勤怠管理システムがリリースされており、現場で実用されています。

例えば「rakumo キンタイ」は使い勝手が良いことから、さまざまな業界、業種で注目されています。まず、勤怠情報が自動集計なので手入力する必要がありません。人為的なミスを防ぎ、正確なデータを残せます。もちろん、管理者が勤怠状況をまとめる手間も省略可能です。

rakumo キンタイは、さまざまな働き方にも対応して、勤怠を集計できるシステムです。フレックスタイム制や裁量労働制にも対応しており、働き方改革以降の労働環境にぴったりです。

しかも、従業員の労働状況について、アラートを鳴らしてくれるのも魅力です。残業が過剰に増えているなど、働きすぎの従業員がすぐに把握できる機能が付いています。

打刻忘れもすぐに発覚するので、時間が経ってから勤怠を入力する問題が起こりません。リアルタイムで従業員の勤務態度をチェックできます。そのほか、ICカードやモバイルなど、打刻方法のバリエーションも豊富です。企業や従業員に合わせて、最も手間にならないスタイルでの勤怠管理が実現します。

勤怠管理システムの比較検討の仕方

本格的に勤怠管理システムを導入するのであれば、複数のポイントを比較検討して自社に合ったものを絞り込みましょう。

まず「自社の労務状況」は大切なポイントです。リモートワークやフレックスタイム制を導入しているなら、デフォルトでそれらにも対応しているシステムを選ぶのが得策です。特殊な働き方も受け入れている企業であれば、問題なく管理できるシステムかをチェックしましょう。

次に「無料体験期間」の有無も重要です。どれほど知名度の高いシステムでも、いきなり現場に投入するのは勇気が必要です。無料体験期間があれば、細かい仕様や操作性を確認できます。何より、現場の意見を参考にして本当に導入するかを検討できるでしょう。

そのほか、価格や汎用性の高さなども押さえておきたい部分です。使用できる端末を選ばないシステムであれば、外出先や自宅からでも勤怠管理を行えます。慎重にシステムの長所を調べていけば、自社に最も合うタイプが見えてくるでしょう。

脱・Excel宣言。rakumo キンタイで法改正対応を自動化

rakumo キンタイ」であれば、労働時間の客観的把握はもちろん、長時間労働のアラート機能などにも対応しています。

より正確で効率的な勤怠管理を実現するには Excel をシステムへと切り替え、企業と従業員、双方の負担を軽くしていくことが大事です。

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