足立建設工業株式会社

業種
建設業
規模
51人〜300人
導入内容
rakumo ワークフロー / rakumo ボード / rakumo コンタクト / rakumo ケイヒ / rakumo キンタイ / rakumo カレンダー

アナログ業務をクラウドシステムへ全面移行――生産性向上に加えて互いにリスペクトできる社風も実現

下水道工事・上水道工事・技術開発という3つの事業を手掛けている足立建設工業株式会社は、建設業にありがちな生産性の低いアナログ業務から脱却するべく、Google Workspaceおよび親和性の高いrakumoサービスを導入。各部署におけるスケジュール管理方法の統一と円滑な予定共有、稟議書回覧時間の大幅短縮、効率的な情報共有、スピーディーな連絡先確認、お互いにリスペクトできる社風の醸成などを実現しました。今後はrakumo キンタイ/ケイヒの導入も予定しています。

課題

  • 予定管理や会議室予約など生産性の低いアナログ業務
  • セキュリティやBCP対策が不十分なオンプレミスのファイルサーバ
  • スピードが遅く進捗も不明瞭な紙ベースの稟議書類回覧

決め手

  • Google Workspaceのアカウントで使える親和性の高さ
  • 絶妙なバランス感覚で生み出された素晴らしいUI/UX
  • rakumo キンタイやrakumo ワークフローなど充実の関連サービス

導入効果

  • 各部署におけるスケジュール管理方法の統一と円滑な予定共有
  • 約5週間かかる全部署の回覧が約1週間にまで大幅短縮
  • 社内ポータルとrakumo ボードで効率的な情報共有が可能に
  • 簡単に連絡先を確認でき“電話をかけるための電話”が不要に
  • 業務の見える化でお互いにリスペクトできる社風の醸成を実現
足立建設工業株式会社 インタビュー

生産性の低いアナログ業務や不十分なBCP対策が課題に

御社の企業概要を教えてください。

足立建設工業株式会社 総務部 大﨑 様(以下、大﨑 様):
足立組として1914年に誕生し、2024年で創業110周年を迎える弊社は、下水道工事・上水道工事・技術開発という3つの事業を手掛けている企業です。東京の水インフラを守り、皆さまのご家庭にキレイな水をお届けできるよう、日々創意工夫と誠実な施工を心掛けています。

1986年には、積水化学様および東京都下水道サービス様と共同で、下水道管の画期的な修繕技術「下水道管渠更生工法(SPR工法)」を開発しました。これは、老朽化した既設の下水道管内面に塩化ビニル製プロファイルをらせん状に巻き立てるもので、道路を掘り起こさずに施工できる、通水したまま施工できる、さまざまな断面形状に対応できる、長距離や曲線の施工も可能、といったメリットがあります。

総務部 大﨑 様

従来の環境と、その課題についてお聞かせください。

大﨑 様 :
建設業の多くが抱える課題に、紙をベースとしたアナログの業務が挙げられます。一般社団法人日本建設業連合会が公開している「建設業デジタルハンドブック」において、建設業界は他の産業と比べて付加価値労働生産性がかなり低いと示されていることからも、生産性の向上が命題となっているわけです。

これは弊社も例外ではなく、当時はオンプレミス環境にファイルサーバを構築しており、書類作成などの作業は現場からオフィスへ戻らなければ行えない状態でした。これにより生産性が大幅に落ちてしまいます。また、このファイルサーバには公的機関に提出する工事情報を含めてあらゆるデータが保存されていたため、大規模な自然災害や火災といった有事へのBCP対策が不十分だったのも懸念材料でした。

さらに日々の予定管理は、ホワイトボードを用いた昔ながらの方法や共有Excelファイルへの記入など、部署ごとにバラバラな状態で行われており、会議の日程を決めるにも電話やメールでの確認が必須でした。会議室の予約についても、会議室前にある手書きの予定表で管理されていたため、総務の担当者へ電話をして予定表を見てもらい、空いていれば自分で書き込みに行く、という作業が必要だったのです。

絶妙なバランス感覚で生み出された素晴らしいUI/UX

製品・サービスの選定ポイントはどのようなものでしたか?

大﨑 様 :
DX推進が喫緊の課題であると判断したため、弊社では効率化・見える化・属人性の排除を目的に「DXロードマップ」を作成し、2022年4月よりDX推進を本格化しました。その先駆けとして実施したのが、クラウドシステムの導入です。10種類ほどの製品・サービスを比較してみた結果、弊社には「Google Workspace」が最適だと判断しました。

オンプレミスのファイルサーバはGoogle ドライブに置き換えられますし、セキュリティやBCP対策の観点からも安心して利用可能です。機能ごとに異なる製品・サービスを導入する場合と比べて管理の手間やコストが大幅に抑えられますし、Google カレンダーがあればスケジュール管理も容易になります。

また、個人向けのGmailやGoogle カレンダーなどを通じてGoogleのサービスに慣れているユーザーが多いこと、社員向けにAndroid端末を支給していたことも、Google Workspaceの導入を決めた要因のひとつでした。

しかし、Google Workspaceも万能というわけではありません。たとえば、UI/UXが直感的すぎるというか、ユーザーの想像力やリテラシーに任せすぎているという印象を受けました。日本企業、特にまだデジタル化が浸透していない建設業にとって、これから始めるには分かりづらい、普及しづらいのではないかと感じたのです。また、Google Workspaceは標準でワークフロー機能を備えていないのも、今後DX化を推進していく上で課題となりそうでした。

これらをまとめて解決してくれたのが、rakumoさんが提供しているサービスとの組み合わせです。rakumoサービスはGoogle Workspaceのアカウントで使えるため、管理の手間がかかりません。そしてなにより、UI/UXの素晴らしさに感銘を受けました。比較検討した製品・サービスの中でも、直感的な分かりやすさと、具体的な使いやすさのバランスが圧倒的に優れていましたね。これならば、弊社のメンバーもすぐに馴染めると感じました。

さらに、rakumo キンタイやrakumo ワークフローといった関連サービスが充実しているのもポイントです。勤怠管理については、約15年前に自社開発したシステムを使い続けていましたが、決して使いやすいとはいえず、管理面でも同系統のサービスに統合できるのがベストでした。社内稟議に関しては紙ベースの書類を回覧しており、「回覧自体が遅い」「承認作業が誰で止まっているか分からない」「途中で行方不明になってしまう可能性がある」といった問題を抱えていたため、まさにこれらの機能を備えるrakumoサービスが最適解だったのです。

こうして弊社では、2022年12月にGoogle Workspaceおよび、rakumo ワークフロー/rakumo ボード/rakumo コンタクト/rakumo カレンダー/rakumo キンタイ/rakumo ケイヒがセットになった「rakumo Suiteパック」173ID、そしてローカルファイル添付オプションを導入しました。あわせて、足立建設グループの2社にも導入しています。

全部署の回覧テストでは約5週間から約1週間まで大幅短縮

導入フェーズについてはいかがでしたか?

大﨑 様 :
導入はrakumoさんのサポートを利用し、とてもスムーズに進行できました。特にrakumo キンタイはシステム的な部分だけでなく、法律的な内容までカバーしてもらえたのは助かりましたね。現場に出て仕事をする社員も多いためテキストベースのマニュアルは見てもらえない可能性があると考えていたので、YouTube上にオリジナル制作の操作マニュアル動画をアップロードし、Google サイトで作成した社内ポータルに掲載しました。rakumoサービス自体の使いやすさも相まって、問い合わせはほとんど届いていません。

導入された後の反応や手応えはいかがでしたか?

大﨑 様:
Google Workspaceとrakumoサービスの導入によって、社内の業務環境が大きく変わりました。Google ドライブの利用で社外から各種データへアクセスできるようになったのはもちろん、セキュリティやBCP対策の観点でも安心して利用できます。

スケジュール管理に関しては、rakumo カレンダーのおかげで各部署での管理方法が統一されるとともに、全社的な予定の共有が可能になり、会議などの日程調整が圧倒的にラクになりました。部署をまたいで簡単に複数人の予定を確認できる「カスタムグループ機能」も便利ですし、現在では会議室予約や営業車両の管理もrakumo カレンダー上で行っています。

rakumo ワークフローについては、事前に全部署の管理職・役員を経由する回覧テストを実施したところ、紙とハンコを使った従来の方式では約5週間、rakumo ワークフローでは約1週間で回覧が完了するという結果が出ました。しかも、これはまだシステムに慣れていない段階でのスピードであり、社内ポータルやメールでの通知によってこまめにチェックする習慣がつけば、さらなる高速化が期待できるでしょう。

加えて、承認作業が誰で止まっているか一目瞭然ですし、書類が途中で紛失する可能性がないのも大きなメリットといえます。現在は稟議書のみに使用していますが、これから経費精算や各種手続きなど細かい書類にも活用領域を増やしていく予定です。現在は捺印申請書のような“書類を作成するための書類”も必要なので、完全ペーパーレス化が実現すれば少なく見積もっても月間で500枚程度の紙を削減できると思います。

rakumo ボードは、社内のイベント告知や報告などに活用しています。「グッジョブ」を使うメンバーも徐々に増えており、効率的な情報共有が可能になりました。今後は双方向コミュニケーション主体のコンテンツも増やしていきたいですね。

rakumo コンタクトも積極的に活用しています。弊社ではもともとファイルサーバ上の共有Excelファイルに全社員の電話番号とメールアドレスを記載していたのですが、人の増減があるたびにアップデートが必要でした。しかしrakumo コンタクトの導入後は、誰もが簡単に連絡先を確認できるので、総務部に対して「〇〇さんの電話番号を教えて」という“電話をかけるための電話”もなくなり、大幅な効率化につながっています。

今後はrakumo キンタイ/ケイヒについても導入予定

今後のご予定についてお聞かせください。

大﨑 様:
rakumo キンタイについては検証済みで、すぐにでも導入できる状態となっています。しかし、社内的なシステム切り替えのきっかけがほしいため、2024年4月に旧システムから移行予定です。建設業では2019年4月の法改正に伴って労働時間の上限が規制されており、5年の猶予期間が終わる2024年4月がベストな切り替えタイミングだと判断しました。

rakumo ケイヒに関しては、当初から最終段階での着手と決めており、まだ導入していない状態です。これはシステム関連で不備があるというわけではなく、内容が金銭に関することなので、経理部と歩調を合わせながら慎重に進めています。

Google Workspaceとrakumoサービスの導入前は、現場、開発、事務、営業など部署ごとに見えない壁があったように感じます。これは、自分たち以外の部署がどのような仕事をしているのか不明瞭で、結果として相手へのリスペクトが生まれづらい環境だったためです。

今回、rakumo カレンダーやrakumo ボードを通じて業務内容が分かるようになり、お互いにリスペクトできる社風の醸成につながりました。そして、ここまで使いやすく親しみやすい業務環境が整えられたのも、ひとえにrakumoさんのおかげです。あらためてお礼を申し上げるとともに、今後の機能アップデートなどにも期待しています。

ありがとうございました。

(取材時期:2023年7月)

事例で利用されている「便利な機能」

rakumo カレンダー

 カスタムグループ機能
カスタムグループ機能

rakumo ワークフロー

 フォロー機能
フォロー機能

rakumo ボード

 「グッジョブ!」 機能
「グッジョブ!」 機能

会社名:足立建設工業株式会社

事業内容:水道工事、下水道事業

従業員数(グループ会社含む):235名(2023年7月現在)

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*掲載内容は取材時点のものです。

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