ハナマルキ株式会社

業種
製造業、食品加工業
規模
51人〜300人
導入内容
rakumo ワークフロー / rakumo ボード / rakumo コンタクト / rakumo カレンダー

創業100年の老舗がテレワーク環境へスムーズに移行できた理由とは?

ハナマルキ株式会社は、メールサーバの老朽化やファイルサーバ容量の逼迫などを背景にクラウド化を決意。Google Workspace と rakumo Basic パックの組み合わせにより、ペーパーレス化に伴う業務の大幅な効率化やコスト削減、テレワーク環境へのスムーズな移行を実現しました。今後はさらなるペーパーレス化の促進、「電子帳簿保存法」に基づく電子承認や電子請求システム関連の取り組みを推進していく予定です。

課題

  • メールサーバの老朽化やファイルサーバ容量の逼迫が課題に
  • コロナ禍となり業務を止めないシステム環境を迅速に整備する必要性

決め手

  • 同時に導入を決めた Google Workspace との連携
  • 日本の商慣習に馴染む使いやすい機能やデザイン
  • ペーパーレス化を可能にするワークフローの存在

導入効果

  • グループ企業を含めたスケジュール確認や申請業務の効率化
  • ペーパーレス化で業務スピードの向上やコスト削減を実現
  • コロナ禍においてテレワーク環境へスムーズに移行
ハナマルキ株式会社 インタビュー

メールサーバの老朽化やファイルサーバ容量の逼迫でクラウド化を決意

御社の企業概要を教えてください。

ハナマルキ株式会社 情報管理部 課長 森香織 様(以下、森 様):
「おみそならハナマルキ」のCMでもおなじみの弊社は、無添加/だし入り/生みそなど各種味噌製品の醸造販売および、即席みそ汁や塩こうじといった加工食品製造販売を手掛ける企業です。1918年の創業以来、”素材とモノ作りを大切にしていく”スタンスを守り続け、2018年に100年企業となりました。群馬の大利根工場、長野の伊那工場、そして海外ではタイのサイアムハナマルキという3つの生産拠点を有しており、スピーディーかつ柔軟な商品開発力と高い生産能力を実現。時代の変化にいち早く対応しつつ、安心・安全かつ高品質な商品提供と、環境に配慮したモノ作りに取り組んでいます。

最近では、素材が持つ青臭さや生臭さを抑えるマスキング効果、お肉を柔らかくジューシーにする効果を持つ、独自開発の万能調味料「液体塩こうじ」もご好評をいただいております。2021年11月からは、イスラム教を信仰しているムスリムの方々にも安心と美味しさを届けられるよう、酒精無添加でハラール認証(MUI)を取得した業務用の新商品「HA液体塩こうじ」も発売を開始しました。

従来の環境と、リプレイスを考えられた背景についてお聞かせください。

森 様:
弊社ではもともとグループウェアを使用していましたが、メールサーバの老朽化が課題となっていました。外部からのアクセス自体はできたのですが、送信・受信が端末依存になっており、端末ごとでの履歴に差異が生じてしまうことが問題でしたね。また、同時期の課題として社内のファイルサーバ容量が逼迫していたこともあり、サーバ運用にかかる手間やコストなども鑑みた結果、システムのクラウド化を検討開始したのです。

クラウド化のベースとして候補に挙がったのは、「Office 365」と「Google Workspace(当時の名称はG Suite)」の2つです。いずれも機能・実績の両面で定評のあるクラウドサービスですが、ドライブの容量が無制限(当時のプラン「G Suite Business/Enterprise」を5ID以上で契約した場合)、アップデート作業が不要、セキュリティ管理のしやすさなどから、弊社では Google Workspace を選択しました。

しかし、Google Workspace を導入する上で懸念材料もありました。従来使用していたグループウェアのカレンダーは、日本の独特な商慣習に合わせて開発が行われており、組織の階層ごとにスケジュール確認ができるなど、機能・見た目ともに使いやすいものだったのです。一方で Google カレンダーは、欧米の商慣習に合わせて作り込まれているため、どうも馴染みづらく感じました。そこで Google Workspace と連携できる製品・サービスを探したところ、rakumo さんのクラウド型拡張ツールが目に留まりました。

使いやすい機能やデザインに加えてワークフローの存在も決め手に

rakumo のサービスをお選びいただいた理由についてお聞かせください。

森 様:
まず rakumo カレンダーについては、日本人が“使いやすい”と感じるデザインや色遣いに惹かれましたね。もちろん階層型組織にも対応しており、部署単位/プロジェクト単位/チーム単位など必要に応じたカスタマイズ表示が可能です。また、rakumo ボードに関しても色が選べて見やすかったり、写真が貼り付けられたりと、とても便利そうに感じました。

ハナマルキ株式会社 情報管理部 電算課主任 櫻井靖子 様(以下、櫻井 様):
そしてもうひとつ気になったのが、rakumo ワークフローの存在です。当時使用していたグループウェアにはワークフロー機能がなく、紙の書類ベースで各種申請を行っていました。申請者が提出した申請書は上長の承認を経て他部署へ、申請内容によっては、運送会社への確認を行ってから情報管理部へと送られてきます。たとえば夕方に申請書を作成すると、最短でも3~4日はかかっていたのです。急ぎの場合は、営業担当者が書類を持って社内中を駆け回るなんてこともありました。しかし、rakumo ワークフローがあれば外出先から確認・承認が行えるため、申請業務の大幅な効率化が図れますし、ペーパーレス化による環境保全への貢献とコスト削減効果も期待できます。

当時のラインアップは rakumo カレンダー/コンタクト/ボード/タイムレコーダーがセットになった「スタンダードパック」と、このスタンダードパックに rakumo ワークフローを追加した「ワークフローパック(現在の rakumo Basic パック)」が選べましたが、月額費用もそこまで大きく違いませんでしたし、「せっかく導入するからにはさらなる変化を」という想いから、ワークフローパックを選びました。この時はまだ知る由もありませんでしたが、後にコロナ禍となる状況下において、ワークフローの追加という決断がグループ企業全体の危機を救うことになったのです。

社内研修やトレーニングなど万全な教育体制でスムーズに導入

導入フェーズについてお聞かせください。

森 様:
スケジュール調整やワークフローの申請・承認はグループ企業をまたぐこともあるため、アカウントはグループを含めてドメインを統一し、2019年8月に Google Workspace と rakumo Basic パック 300IDを同時に導入。同年11月から本格稼働を開始しました。
導入に際しては、各種業務において基盤となるメール環境の整備を最優先に考え、本番稼働の約1ヶ月前から旧メールサーバと Google のメールサーバへ二重配信を実施。メールに漏れがないかのチェックと、Gmail インターフェースへ慣れてもらうことを重視しました。

導入に際しての社内教育についてお聞かせください。

森 様:
メールアドレスを保有している全ユーザーに対して、対面での社内研修を実施しました。リーダーのみではなく全ユーザーを対象としたのは、Google Workspace と rakumo サービスの使い方が、日頃の業務に大きく影響を及ぼすと考えたからです。代表取締役社長の花岡も、最前列の席で熱心に聞き入っていました。

また、Google Workspace & rakumo サービスの認知度と使い方を社内へ広めるべく、さまざまな部署の人員で構成された委員会を立ち上げ、ワークフローを構築するためのレクチャーを実施。rakumo さんには導入支援サービスとしてワークフローの申請書作成や、管理者向けトレーニング講座とユーザー向けトレーニング講座もお願いしました。

メールの移行は行われましたか?

森 様:
Outlookから Gmail へのメール移行は基本的に行いませんでした。直近1ヶ月のメール履歴があれば大抵の業務は支障なく回せますし、もし必要な場合は個々に対応を行ってもらったり、クライアントPC内のOutlookから確認することもできるので、特に不便さは感じなかったですね。

ペーパーレス化で大幅な業務効率化やコスト削減を実現

導入された後の反応や手応えはいかがでしたか?

森 様:
rakumo ワークフローについては、まず申請業務の大幅な効率化につながりました。これまで3~4日かかっていたものが、現在では中1日で情報管理部に送られてきます。外出先からでも確認・承認が行えるため全体のスピードアップが図れるだけでなく、申請に関する途中経過がわかるので、事前準備が行えるのも嬉しい点ですね。

櫻井 様:
ペーパーレス化の恩恵も非常に大きいです。東京本社事務所における紙の年間発注枚数は60万枚から37万5000枚となり、大幅に削減できました。これは単純にコスト面だけでなく、環境保護の観点でも効果的です。また、書類の保管場所をフリースペースに転用できるなど、社内スペースの有効活用にもつながっています。

森 様:
そしてなにより大きかったのが、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大する中で、テレワーク環境へスムーズに移行できたことです。Google Workspace と rakumo サービスの導入から約5ヶ月後、ちょうど使い慣れてきた頃に緊急事態宣言が発出されました。Google Meet を使ったWeb会議やドライブでの資料共有、そして rakumo ワークフローを用いた申請・承認業務など、どれもテレワーク環境の構築に欠かせない要素です。もちろん製造・品質管理・研究の拠点となる工場については、実際にモノを動かす必要があるためテレワークの実施が難しいのですが、管理部門や営業部門だけでもテレワーク化ができたのは大きな成果です。従来のまま紙の書類ベースで各種申請を行っていたら、一時的にでも業務を止めざるを得ないような状況に陥っていたかもしれません。決して大げさではなく、本当に“グループ全体を救うシステム改革”につながったと思います。

rakumo カレンダーについては、最初に感じた通り日本の商慣習に合った機能やデザインで、非常に使いやすいと好評です。ドメインを統一しているため、各部署はもちろんグループ企業などの枠を超えてスケジュール確認ができるのも便利ですね。rakumo ボードに関しても利便性が高く、社内掲示板として全社的および事業所ごとのお知らせに活用しています。最近ではリクルーティング部門が新入社員の自己紹介動画を掲載する、といった新しい使い方も見られ始めました。

今後の取り組みについてお聞かせください。

森 様:
現在、情報管理部に送られてくる紙の書類は一切なくなりましたが、グループ全体で考えるとまだ紙ベースの業務が残っています。今後はすべての部署で、限りなくゼロに近づけられるようにしていきたいですね。

櫻井 様:
2022年1月に改正された「電子帳簿保存法」に基づき、社内では電子承認や電子請求システムに関する取り組みを推進しています。こうした流れの中で、rakumo ワークフロー/カレンダーと連携できる rakumo キンタイ/ケイヒについても、今後より一層期待が高まりますね。

ありがとうございました。

(取材時期:2022年2月)

会社名:ハナマルキ株式会社

事業内容:味噌醸造販売および加工食品製造販売

従業員数:290人

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*掲載内容は取材時点のものです。

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