株式会社有隣堂
- 業種
- 小売
- 規模
- 1001人〜5000人
- 導入内容
- rakumo ワークフロー / rakumo ボード
使いにくかった旧グループウェアから脱却― Google Workspace と rakumo で快適に働ける環境を実現
課題
- 動作が重く、メールやストレージとも連携できていなかった旧グループウェア
- チャットツールの個別導入など全社的な統括管理ができていない状況
決め手
- “場所にとらわれず快適に働ける環境作り”に適した機能
- rakumo で Google Workspace に不足していた機能を補完できる
- 誰もが直感的に使える rakumo のUI
導入効果
- 各種申請業務のスピードと効率が向上しペーパーレス化にも貢献
- 相手や用途に応じてコミュニケーションツールの使い分けが可能に
- ツールの統合管理でセキュリティやコンプライアンスの観点でも安心
書籍・雑誌・ステーショナリー・雑貨を販売する書店のほか、法人向けのオフィス機器・用品販売、官公庁や教育機関へのソリューション提案、音楽教室運営などの事業を展開している株式会社有隣堂では、動作が重く使いづらかったオンプレミス版のグループウェア製品および社外のメールホスティングサービスから脱却するべく、Google Workspace と rakumo サービスを導入。各種申請業務のスピードと効率向上、相手や用途に応じた最適なコミュニケーションツールの使い分け、ツールの統合管理など、“場所にとらわれず快適に働ける環境作り”を実現しました。今後はワークフロー適用範囲の拡大なども検討されています。
連携できず利便性も悪かった旧グループウェアとメール環境を一新したい
御社の企業概要を教えてください。
株式会社有隣堂 DX推進部 部長代理 石橋 育世 様(以下、石橋 様) :
弊社は神奈川を中心として、東京・千葉・兵庫に約40店舗を展開しており、書籍・雑誌・ステーショナリー・雑貨の販売を行なっております。
また、教材手配から図書館運営までサポートする法人向け書籍販売、機器・什器・システムなどご予算に応じた最適なソリューションをご提案する公共施設・学校向け営業販売、快適なオフィス環境をご提案する機器・家具・通販のトータルサポート、さらには幅広い世代の方に安心してお楽しみいただける音楽教室・カルチャーセンターの運営、地域最大級の品ぞろえを誇る楽器・楽譜販売店の運営なども手掛けております。
従来の環境と、その課題についてお聞かせください。
石橋 様 :
弊社では約20年間にわたり、オンプレミス版のグループウェア製品および社外のメールホスティングサービスを利用してきました。しかし、グループウェア自体の動作が重かったことに加えて、メールサービスとの連携がとれておらず、決して使いやすい環境とはいえなかったのです。
また、グループウェアの標準機能として提供されていないチャットツールなどを部門ごとに個別導入するような動きがあり、情報共有やコミュニケーションを行う全社共通のツールが旧グループウェアでは足りていなかった点も課題のひとつでした。そこで2022年の年明けごろから本格的にリプレイスの検討を開始しました。
“場所にとらわれず快適に働ける環境作り”を最優先に選定
製品・サービスの選定ポイントはどのようなものでしたか?
石橋 様 :
グループウェアのリプレイスにあたって重視したのが、“場所にとらわれず快適に働ける環境作り”です。旧グループウェアへのアクセスは社内ネットワークに限定されていたため、どうしても営業や外商など外出が多い担当者には使いづらいものでした。
たとえば、外出先からグループウェア上の情報を手軽に確認できない、直帰したいけれど日報作成のためだけにオフィスへ戻らなければいけない、といった具合です。社外からグループウェアへアクセスできれば、移動中などの時間をより効率的に活用してもらうことができます。こうした理由から、場所を問わず働けるための機能がそろった製品・サービスの選定を行いました。
複数製品・サービスの組み合わせを含めていくつかの候補に絞り込みましたが、ベースとなるグループウェアについては「Google Workspace」ともう1種類のほぼ二択でした。
Google Workspace は、クラウド上で管理でき、既存のネットワーク環境でも問題なく動作するのが魅力です。そしてもうひとつ、Google ドライブを中心に相互連携している機能群を用いて、会社全体を“クラウド上で積極的に共同作業が進められるような雰囲気に一新したかった”という側面もあります。
rakumo サービスをお選びいただいた決め手についてお聞かせください。
石橋 様 :
リプレイスを考えた際に弊社が作成した RFP(提案依頼書)に基づいて、代理店の方から提案いただいたのが以前から知っていた rakumo サービスです。
rakumo サービスは、Google Workspace 単体では不足していたワークフロー機能と掲示板機能を補完してくれます。製品ごとに機能特化したシンプルな作りで、コストが比較的低かった点もポイントでした。
業務効率の向上に加えてコミュニケーションツールの全社管理も実現
導入時のエピソードについてお聞かせください。
石橋 様 :
弊社では2022年10月に Google Workspace の導入を決定し、翌月からトライアルを開始しました。
株式会社有隣堂 DX推進部 IT推進課 課長代理 春日 秀雄 様(以下、春日 様) :
導入に際しては、DX推進部のメンバー3名に、各部門の代表者7名を加えた計10名で「Google Workspace 導入委員会」を発足して取り組みを進めました。基礎的な知識共有から実際の使い方、効率的な運用方法までを議論しました。社内教育の実施後は、各部門の代表者が連絡およびサポート役を担ってくれたので、上手く業務負担の分散が図れたと思います。
石橋 様 :
rakumo サービスに関しては、Google サイトを用いた社内ポータルに各種ショートカットや rakumo ボードを埋め込む予定だったため、社内ポータルの作り込みに合わせて2023年1月に rakumo Basicパック 660IDを導入。2023年2月末から、Google Workspace と rakumo サービスの全社運用を開始しました。
株式会社有隣堂 DX推進部 IT推進課 高柳 正義 様(以下、高柳 様) :
導入時の実作業としては、会議室予約などを含むデータ移行の作業比率が一番大きかったと思います。この辺りは、DX推進部の3名がひたすら手作業で頑張りました(笑)
春日 様 :
メール移行に関しては、Google Workspace の全社運用から5ヶ月間の移行期間を設けました。この間は旧メールサーバの並行稼働で徐々にGmail 側へ業務をシフトしつつ、過去の重要なメールは個別にバックアップしてもらうという方法です。
導入された後の反応や手応えはいかがでしたか?
高柳 様 :
rakumo ワークフローは、特別な知識を必要とせず、システム部門以外の人でも基礎的な部分を学ぶだけで誰でも扱えるのがありがたいですね。私自身が初めて作成した時も、難しさを感じることなく、画面指示に従っていけば申請書を作成できると感じました。
現在は各種稟議書類をはじめ、システムのID申請、社内規定変更、人事や経理・総務に関する変更届出などに利用しています。
石橋 様 :
もともと旧グループウェアにもワークフローがあったので、その中から必要な申請書を rakumo ワークフローでも作成しました。また、紙の申請書についてもワークフローに置き換えていく対応も総務部門が積極的に行ってくれています。
石橋 様 :
rakumo ボードは、社内広報や店舗本部による通知、Google Workspace の使い方を紹介する「Google Workspace お役立ち情報」など、主に会社側からの情報発信で使用しています。一覧性の良さに加えて、メール通知や回覧ポストにした際の未読・既読確認といった機能があるため、全社への一斉発信では、Google Chat の「スペース」よりも使いやすいですね。投稿に対する「グッジョブ!」はまだそこまで多くありませんが、反応があると投稿者のモチベーションが上がる効果もあると思っています。
春日 様 :
社外に対するやり取りはメール、全社的な社内通知は rakumo ボード、その他の社内コミュニケーションは Google Chat とその一機能であるスペースといったように、相手や用途に応じて最適なコミュニケーションツールの使い分けができるようになりました。また、これまで部署ごとに個別導入していたツールを全社的に統一したことで、セキュリティやコンプライアンスの観点からも良かったと感じています。
使いやすさが後押しし、導入からわずか半年で満足度65%
今後のご予定やご要望についてお聞かせください。
石橋 様:
Google Workspace と rakumo の導入半年後に満足度アンケートを実施したところ、約65%のユーザーが満足しているという結果になりました。まだまだ改善の余地はありますが、約20年間使い続けてきた旧グループウェアと比べてわずか半年の結果としては、決して悪くない数値だと思います。
Google Workspaceに関しては Gmail やGoogle Chatの満足度が高く、Google ドキュメントやスプレッドシートはまだ高くない状態です。ただ、無理な移行で業務効率が落ちてしまっては意味がないので、従来のOfficeファイルを中心に使いつつ、“とにかくドライブ上にアップしよう”という習慣づけをしている段階です。クラウド上での共同作業に慣れてきたら、社内文書はドキュメントやスプレッドシートへ移行していきたいと思います。
rakumo ワークフローについては、導入して1年半が過ぎる中で「これはワークフローにしたほうが良いのではないか」という意見も寄せられています。弊社は店舗や音楽教室など拠点が多く、紙で部内承認していたものをワークフローを使うことで効率的にできないかという雰囲気が出ており、協力しながらも活用の場を増やしていきたいですね。
ありがとうございました。
(取材時期:2024年6月)
事例で利用されている「便利な機能」
rakumo ボード
rakumo ワークフロー
会社名:株式会社有隣堂
事業内容:書籍・雑誌・ステーショナリー・雑貨・法人向けオフィスソリューションの販売、音楽教室運営
従業員数:約2000名
*掲載内容は取材時点のものです。