長野県 佐久市役所

業種
地方公共団体
規模
301人〜1000人
導入内容
rakumo ワークフロー / rakumo ボード / rakumo コンタクト / rakumo キンタイ / rakumo カレンダー
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20年間以上使い続けたグループウェアからの脱却で、業務効率の向上と職員間コミュニケーションの大幅改善を達成

課題

  • 旧グループウェアのスケジュール調整や双方向コミュニケーション機能の不足などの使い勝手の悪さ
  • 他自治体と比較して、通常業務(資料作成/スケジュール調整/会議の手配/情報共有等)の負荷が高かった

決め手

  • Google Workspace の不足部分を補うソリューションとしての自治体での導入実績
  • 低コストで Google Workspace の機能を補完できる

導入効果

  • 通常業務の業務効率化
  • 簡単かつ柔軟な掲示板作成
  • 物品購入申請の電子化で業務時間を40%削減
  • 紙伝票廃止に伴うコスト削減

長野県の佐久市役所では、20年間以上使い続けてきたグループウェアの機能不足が業務効率化の大きな足かせとなっていました。2022年度に実施した業務量調査では、職員間の コミュニケーションツールとしての旧グループウェア機能不足により、同規模の他自治体と比較して基本業務に多くの時間を費やしていることが判明。導入前の課題を解決するため、2025年3月から Google Workspace と rakumo を全庁で本格導入しました。導入後は、スケジュール調整の効率化や掲示板機能の充実、ワークフローシステムによる申請業務のオンライン化など、目に見える成果が出始めています。今後はワークフローシステムの利用範囲拡大やAPI連携の活用など、さらなる業務効率化を目指していく予定です。

長野県 佐久市役所 インタビュー

DXによる業務効率向上のためにグループウェアを刷新

まずは佐久市の特徴や魅力について教えてください。

長野県 佐久市役所 情報政策課 主任 西谷 誠仁 様(以下、西谷 様) :
佐久市は長野県東部に位置し、浅間山の麓に広がる自然豊かな街です。新幹線で東京から約70分と首都圏からのアクセスが良好で、2つの総合病院と多数のクリニックがあるなど医療が充実しています。
また、日本トップクラスの晴天率を誇り、年間を通じて日照時間が長く、災害リスクが少ないことも特徴です。これらの魅力から、佐久市は人気の移住先として注目されています。

今回 rakumo を導入しようとした目的や、その背景にあった課題感などについてお聞かせください。

西谷 様 :
佐久市は2021年度に、自治体経営のあり方や市民の皆様との関係作り、組織の風土・文化、組織マネジメント、職員の働き方などをデジタル技術活用によって根本的に変革して、市民の皆様の利便性向上を目指すために、「佐久市DXプロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトの一環として、翌2022年度に各部署の所管業務の業務量調査を実施しましたが、これによって浮き彫りになった課題の1つに「職員間のコミュニケーションのためのツールの機能不足」がありました。

具体的にどういったことが課題だったのでしょうか?

西谷 様 :
自治体の業務には、各部署固有の業務と、どの部署でも共通して行われる業務の2種類があるのですが、特に資料作成、情報共有、スケジュール調整、会議の手配、報告業務、問い合わせ対応といった共通業務に、同規模の他自治体と比べて多くの作業時間を費やしているという調査結果が出ました。こうした課題を解決するために、それまで20年間以上使い続けてきた既存のグループウェアを刷新して、DXの推進や、職員の業務効率向上に資するような新しいコミュニケーションツールや情報共有ツールを導入することになりました。

長野県 佐久市役所 情報政策課 主任 西谷 誠仁 様

Google Workspace と rakumo の組み合わせでコミュニケーション課題の解決を目指す

情報共有ツールやグループウェア製品は数多存在しますが、それらの中から Google Workspace を選んだ理由はどの辺りにあったのでしょうか?

西谷 様 :
2023年にGoogleさんが佐久市役所に来庁する機会があり、その際に Google Workspace をご紹介いただきました。それまで長年使い続けてきたグループウェアと比べると機能が高度かつ多彩で、それだけでも佐久市が抱える課題を解決できると思いました。

加えて「Gemini」といったAIサービスや、「AppSheet」などのノーコードツールが使えることも紹介していただき、「もはやこれはグループウェアの域をはるかに超えたスーパーツールだ!」と当時感じたことをよく覚えています。さらに競合製品と比べて比較的コストを抑えて導入できることも決め手となり、最終的に Google Workspace を導入することに決めました。

Google Workspace と同時に rakumo も導入することにした理由は何だったのでしょうか?

西谷 様 :
Google Workspace を使えば大半の課題を解決できることが分かりましたが、一方で既存のグループウェアで実現できていた掲示板の一部機能や、会議室・公用車予約といった設備管理の機能などが若干不足しているようにも感じました。また当時佐久市は稟議申請を紙の帳票で行っており、これを電子化しようと考えていましたが、Google Workspace 単体だけでは複雑な申請ワークフローを実装するのは難しそうでした。

こうした不足部分を補うソリューションとしてGoogleさんから紹介いただいたのが、rakumo でした。そこで早速、rakumo社のご担当者様に市役所までわざわざ足を運んでいただき、製品について紹介していただきました。rakumo ボードを使えば掲示板の機能を簡単に実現できますし、rakumo ワークフローを使えば申請ワークフローを効率的に実装できることが分かりました。その結果、「Google Workspace と rakumo の組み合わせなら、やりたいことを十分実現できるだろう」と判断し、Google Workspace とあわせて rakumo も導入することを決めました。

物品購入申請のワークフローの電子化で業務時間の40%削減を達成

Google Workspace と rakumo の導入作業はスムーズに運びましたか?

西谷 様 :
既存のグループウェアからの全データ移行を早々に諦め、設備管理に関する一部のデータのみの移行に留めたことが功を奏して、比較的スムーズに移行作業を進めることができました。その分、既存グループウェアもしばらくの間並行稼働し、過去の情報を確認したい場合にはそちらを参照できるようにしています。

導入時の教育や研修はどのように実施されたのでしょうか?

西谷 様 :
20年以上使われてきたツールを、いきなり Google Workspace のような最先端ツールに切り替えるわけですから、一部の職員にとっては戸惑うこともあったかと思います。そこでなるべく職員がストレスを感じないよう、システムの導入作業を行っている最中からGoogle Workspace と rakumo の機能を紹介するコンテンツを独自に作成し、職員に適宜情報を発信するよう心掛けました。

2025年3月から全庁展開されたとのことですが、職員の方々からはどのような反応がありましたか?

西谷 様 :
スケジュール調整や会議の手配がオンライン化された効果は、着実に表れています。これまでは、他の職員のスケジュールを第三者が知る術がなかったため、例えば会議の手配をするためにいちいち参加者一人ひとりにスケジュールを確認して回る必要がありましたが、今では rakumo カレンダーを通じて他の職員のスケジュールを確認して、予定を簡単に調整できるようになりました。多くの職員がこうした導入効果を実感してくれた結果、自身のスケジュールを積極的に rakumo カレンダーに登録する習慣が現場に根付きつつあります。
また rakumo ボードを使って掲示板機能を実装しているのですが、「臨時掲示板」を簡単に作れるのがとても便利だと感じています。近く参議院選挙を控えていますので、「選挙掲示板」を臨時で作って選挙関連の情報共有をこちらで行い、選挙が終わったらクローズするような使い方ができるのがとても便利ですね。また掲示板に動画も貼り付けられるため、例えば市長からのメッセージやワークフローでの申請手順等の動画へのリンクを掲示板を通じて庁内で共有するなど、動画を通じた情報共有も容易になりました。

rakumo ワークフローはどのように活用されているのでしょうか?

西谷 様 :
現在さまざまな業務で、rakumo ワークフローによる業務効率化を進めています。佐久市ではDX推進に関するの取り組みの中から、最も優れたものを毎年表彰する制度を設けているのですが、2024年度に大賞を受賞したのが「rakumo ワークフローを活用した物品購入申請のオンライン化」でした。具体的には、これまで紙帳票を使って行われていた物品購入申請を、新たにrakumo ワークフローを使って電子化したことで、紙伝票に要するコストが一切不要になったほか、購入物品の決定から支払いまでに要する時間をPoCの段階で40%削減するなど、業務効率の大幅な向上を図ることができました。

今後はrakumo ワークフローの利用範囲拡大やAPI連携の活用も視野に

今後のrakumo 活用の計画や展望についてお聞かせください。

西谷 様 :
rakumo ワークフローにはとても大きな可能性を感じているので、さらに積極活用を進めていきたいと考えています。既に多くの申請業務がrakumo ワークフローによって電子化されていますが、まだ情報政策課が把握できていない申請業務が庁内には数多く存在しているので、それらを現場へのヒアリングを通じて掘り起こしていき、rakumo ワークフローで電子化することで業務効率のさらなる向上を図っていきたいと考えています。

最後に、rakumo に今後期待されることや要望などがあればお聞かせください。

西谷 様 :
rakumo の今後の機能強化には、大いに期待しています。自治体は組織がかなり細分化されていたり、自治体特有のルールも数多く存在するので、そういった部分に rakumo 側できめ細かく対応していただけると、自治体ユーザーにとっての使い勝手がより高まるのではないかと思います。また Google Workspace とAPI連携することでより利便性が高まる可能性も感じているので、「rakumo API」の利用も今後は積極的に検討してみたいと考えています。

ありがとうございました。

(取材時期:2025年6月)

事例で利用されている「便利な機能」

rakumo ボード

 固定枠機能
固定枠機能

rakumo ワークフロー

 説明表示
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 柔軟な入力項目設定
柔軟な入力項目設定

長野県 佐久市役所

事業概要:地方公共団体

従業員数:782人(※2025/7/1現在の正規職員数)

*掲載内容は取材時点のものです。

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