学校法人 順天学園(順天中学校・高等学校)
- 業種
- 教育
- 規模
- 51人〜300人
- 導入内容
- rakumo ワークフロー / rakumo ボード / rakumo コンタクト / rakumo ケイヒ / rakumo キンタイ / rakumo カレンダー
多くの教育現場が直面する勤怠管理の課題を解決― Google Workspace と rakumo で理想的な環境を構築
課題
- 可視化ができないことに加えて多くの手間もかかっていた勤怠管理
- 閲覧権限やアカウント数の制限などが円滑な情報共有の妨げに
決め手
- Google Workspace for Education のアカウントで使える親和性の高さ
- ITリテラシーに依存することなく誰でも直感的に使えるUI
- 既存ツールの課題を払拭する rakumo キンタイ の充実したチェック機能
導入効果
- 勤怠管理の手間が減り、有給休暇の残日数などを各自で把握できるように
- 高い情報の一覧性や検索機能などにより円滑な情報共有を実現
- アカウント管理にかかる担当者の手間も大幅に削減
創立から190年という長い歴史を持つ男女共学・中高一貫校の学校法人 順天学園(順天中学校・高等学校)では、Google Workspace for Education と連携できる rakumo サービスを導入。勤怠管理の手間が減り、有給休暇の残日数などを各自で把握できるようになったほか、高い情報の一覧性や検索機能などによる円滑な情報共有、アカウント管理にかかる手間の大幅削減を実現しました。今後は運用ルールの整備や申請書類の拡充など、実際に利用しながら活用の幅を広げていく方針です。
可視化できない勤怠管理や情報共有ツールの使いづらさが課題に
御校の特徴を教えてください。
学校法人 順天学園 理科 情報委員会 肥田 規幸 様(以下、肥田 様)
弊校は、生徒数約300名の順天中学校と、同約700名の順天高等学校で構成された併設型の男女共学・中高一貫校です。その歴史は古く、建学の精神「順天求合(自然の摂理にしたがって真理を探求する)」の下、1834年(天保5年)に和算の大家福田理軒が創立した順天堂塾を起源としています。
現在では、「英知をもって国際社会で活躍できる人間を育成する」ことを教育目標として、学び方と生き方を大切にするさまざまな教育活動に取り組み、進路状況などにも大きな成果が表れてきています。
従来の環境と、その課題についてお聞かせください。
肥田 様
学校法人の勤怠管理は、アナログ管理が未だに多いといえます。弊校も例外ではなく、近年まで紙ベースのタイムカードに打刻する自己申告型の仕組みを採用していました。
この理由としては、専任教諭/常勤講師/非常勤講師で勤務時間が異なるため、システム化の難易度が高いことが挙げられます。そもそも曜日ごとに勤務時間が違いますし、部活動や各種学校行事などの有無によっても大きく変わってくるのです。
学校法人の場合、休暇についても一般企業と比べてかなり複雑です。たとえば夏休みのような長期休暇中、週に1日の指定休暇や有給休暇とは別に規定日数分の特別休暇が用意されています。
また、ちょっとした業務や部活の指導などで短時間だけ出勤する場合も多いことから、長期休暇中は半日単位で取得できる休暇が設けられています。2時間以上で半日勤務、6時間以上で一日勤務扱いとなるのですが、基準値を超えたかどうかは各自の判断に委ねている状態でした。
こうしたアナログな情報を収集し、Microsoft Excelで管理するのですから、事務局の人事担当者にかかる負担も相当なものです。さらに、勤務時間や休暇、部活動などの扱い方は各学校法人で異なります。こうした点も、多くの学校法人で勤怠管理のシステム化が難しいといわれる要因でしょう。
弊校では、こうした勤怠管理の課題を払拭し、有給休暇などを各自が把握できるように見える化したいという思いから、クラウド型の勤怠管理システムを導入した時期もありました。しかし、時間単位の年休に対応していない、有給休暇の付与日数を入力しておいても超過した段階でアラート通知が出せないなど、の不満点がありました。運用要件に沿ってシフト機能を有償で個別カスタマイズしていましたが、結果的にしっかりと管理できていない状況が続いていたのです。
そしてもうひとつ、情報共有に関する課題も抱えていました。弊校では2017年頃から、教育機関向けの「Google Workspace for Education」(当時の名称はGoogle Apps for Education)および、教職員間の情報共有用に「Google Classroom」を使用していました。
しかし、Google Classroomは専任教諭と非常勤講師で閲覧権限を変えられないことに加えて、教師として登録できる人数が当時は1クラスあたり20名(現在は50名)と少なかったのです。それ以外の教職員は生徒アカウントで登録せざるを得ないのですが、記事の投稿が教師アカウントからしか行えないため、思ったような運用ができない状況でした。
必要な機能を備えた上でITリテラシーに依存しない“使いやすさ”を重視
rakumoサービスをお選びいただいた理由についてお聞かせください。
肥田 様
こうした課題の解決に向けて、弊校ではシステムの改革に乗り出しました。システムを入れ替えるにあたり、教職員の間で特にこだわりや抵抗感などはなかったですね。
それよりも問題だったのは、ITリテラシーの差によって扱えない方々が出てくることです。どうしても年齢層が高くなるほど、PCやスマートフォン、タブレットなどの操作に不慣れな方が多くなるので、システム選びに際しては必要な機能を備えた上で、ITリテラシーに依存しない“使いやすさ”を重視しました。
数ある製品・サービスの中で、このようなポイントを網羅していたのが rakumoサービスでした。機能面の課題を払拭できるのはもちろん、誰でも直感的に扱えるUIが魅力的でしたね。
また、Google Workspace for Education との連携もポイントのひとつです。単機能製品をいくつも導入するとアカウント管理が煩雑になってしまいますが、rakumoサービスなら Google Workspace for Education のアカウントだけで済むため、管理の手間が圧倒的に減らせます。
契約面では、パッケージプラン「rakumo Basic パック」や「rakumo Suite パック」に加えて製品単体を組み合わせて契約できるため、専任教諭/常勤講師/非常勤講師などユーザー特性に応じて個別導入ができるのも嬉しい点です。
こうして弊校では、2023年1月から少人数でのトライアルを実施し、同年4月に正式導入をスタートしました。導入当初の割り振りとしては、専任教諭と事務局員の計73名が rakumo Suite パック、特任講師10名が rakumo ボード / rakumo カレンダー / rakumo ケイヒ となっています。
勤怠管理や情報共有の円滑化に加えてアカウント管理の手間も削減
導入時のエピソードについてお聞かせください。
肥田 様
システムの導入自体はスムーズに行えました。導入前の施策として、全教職員を集めてのレクチャーを行ったほか、簡易マニュアルを rakumo ボード に投稿しましたが、やはりITリテラシーの関係もあって問い合わせはそれなりに多かったですね。あとは実際に使ってもらい、修正点の指摘を踏まえて徐々に慣れてもらうという感じです。
導入された後の反応や手応えはいかがでしたか?
肥田 様
rakumo キンタイ はチェック機能が充実しているので、有給休暇の付与日数を超過した段階でアラート通知が出せますし、有効期間を設ければ長期休暇中しか取得できない休暇の設定も可能など、大変使いやすくなりました。管理が容易になったのはもちろん、有給休暇の残日数などを各自で把握できるようになったのも大きなメリットです。
学校法人 順天学園 社会科 上里 拓也 様
rakumo ボード は、情報の一覧性が大幅に向上しました。Google Classroom には検索機能がなく、投稿時期など記憶を頼りに自力で見つけ出すしかなかったのですが、rakumo ボードなら検索によって目的の情報へ瞬時に辿り着けます。
「〇〇の情報はどこに掲載されていたっけ?」といったこともなくなり大満足です。投稿数は校内イベントの有無によってかなり違いますね。普段は日報に加えて数件程度ですが、文化祭などの期間は2~3週間で20件を超えるなど、多くの方に活用されています。
学校法人 順天学園 数学科 小松 龍矢 様
rakumo コンタクトは、相手の連絡先をすぐに見つけられるだけでなく、メールの一斉送信をするのに役立っています。以前は Microsoft Outlook を使い各自で行っていた作業が、Google Workspace のグループ機能と連携して簡単に行えるのが嬉しいですね。
rakumo ワークフロー については、rakumo ケイヒ と組み合わせて使用しています。まずは、これまで紙ベースで行っていた交通費申請を電子化し、慣れてきたらその他の各種申請書類などにも適用範囲を拡大していく予定です。
肥田 様
そのほか管理者視点として、アカウント管理の手間が大幅に削減されました。Google Workspace for Educationのアカウントだけで管理ができるので、ユーザー増減時の対応も容易です。「パスワードが分からなくなった」など、アカウント関係の問い合わせもなくなりました。
実際に利用しながら活用の幅を広げていきたい
今後のご予定についてお聞かせください。
肥田 様
Google Workspace for Education と rakumoサービスのおかげで、勤怠管理を含めて各種情報をデジタルでしっかりと管理できるベースが整いました。あとは実際に利用しながら、より活用の幅を広げていきたいと思います。
たとえば rakumo ボード の場合、どこにどの情報を掲載するのが適切か運用ルールをもう少し整備したり、rakumo ワークフロー や rakumo ケイヒ で使える申請書類を増やしていったり、といった感じですね。
デジタル化で悩んでいる学校法人の方々に対して、なにかアドバイスがあればお願いします。
肥田 様
Google Workspace for Educationを使用している学校法人は多いと思います。rakumoサービスならアカウント管理も容易ですし、ユーザー特性に応じた製品の個別導入でコストの最適化も図れます。勤怠管理や情報共有などでお悩みでしたら、ぜひ試してみてください。
ありがとうございました。
(取材時期:2023年10月)
*掲載内容は取材時点のものです。