経費精算
公開 2021.01.04

経費精算規定(ルール)を作成する目的と作り方

経費精算規定とは就業規則と同じ社内規定のひとつで、不正なく毎月の経費申請業務を進めるために必要不可欠です。今回は、経費精算規定を初めて作る方、または経費精算規定を改めて見直したい方に向けて、経費精算のルールの基礎知識を解説します。

経費精算規定を作る目的

まずは経費精算規定を作成する目的についてご説明します。

経費の無駄を抑制する

経費精算規定を作成し、正しく運用することで経費の無駄遣いを防ぐ効果があります。厳格なルールを運用することで、事業活動に関わる経費であるかどうかを適切に判断しやすくなり、不正な経費申請を抑制することにつながります。

社員間のルールを明確に定め、不公平感をなくす(トラブル回避する)

「あの人は宿泊費以外も経費で落ちたのに、なぜ私は経費申請できないのか」というように、経費申請の可否が曖昧だと社員間のトラブルにつながりかねません。
どのような事項に対していくらまで経費申請が出来るのか、いつまでに精算すれば良いのか、誰に対して承認申請を行うのかなど、経費精算におけるルールを明確に定めることで、社員同士の不公平感をなくすメリットがあります。

法的リスクを避ける

経費として認めるべきではないものを経費申請していた場合、脱税と判断され処罰を受ける可能性があります。法的に処せられるリスクを避けるためにも、経費精算のルールを定めることは必要不可欠です。

節税対策

経費精算の経費が大きくなれば、会社の課税対象が小さくなります。つまり、正しい経費精算規定を策定し、経費の申請漏れやミスを防ぐことは節税対策にもなります。

経理や上長の手間をなくす

経費申請の作業には、従業員1人ひとりの申請、直属の上長や各部署の責任者などの確認と押印、そして経理担当者の確認と押印のように、複数のステップがあります。
無駄なルールは排除し、可能な限り作業を効率化できる経費精算規定を作ることで、経費精算に関わる人の手間を削減することができます。

経費精算規定で必ず盛り込む項目(ルール設定)

経費精算規定を作る際、盛り込むべき一般的なルールを5つご紹介します。

経費精算ルールを定める目的と精算範囲を決める

経費精算規定を会社で定める目的と、精算の範囲を定めましょう。
精算の範囲を定める際は、経費精算の対象者が正社員のみなのか、アルバイト・パートは別の規定で運用するのかなどを明確にします。
また、経費精算は「業務上で必要なもの」ですが、会社ごとにどこまで業務上で必要と認めるか異なります。自社では何を業務上で必要なものとするか、冒頭の条文でしっかり定めることが必要です。

上限金額を決める

経費精算規定に必ず盛り込むべき項目として、経費精算の上限金額があります。どんなに業務上で必要な出費だったとしても、取引先との接待費用を数百万も申請できるようでは経営に影響が出ます。科目ごとに上限金額を定めましょう。

申請期限を決める

経費精算規定では必ず申請期限を定めましょう。当月支払ったものは当月25日や末締めにして、翌月指定の期日までに振り込むなど、一定の間隔で経費精算のサイクルが回るように設定します。

領収書がない場合の対応方法を決める

消費税法においては、税込み3万円未満の取引の場合、領収書の提出は不要です。例えば普段利用する電車やバスのような公共交通機関では規定の金額内に収まることがほとんどなので、領収書の提出ではなく交通費精算書や出金伝票への記入とすることが一般的です。
電車やバスでの移動のたびに領収書をもらうのは社員の手間になってしまうので、少額精算の場合は出金伝票や交通費精算書での提出にするなど、あらかじめ対応方法を決めておく必要があります。

経費申請に関するフォーマットを決める

どのようなフォーマット、書類様式で経理に申請するのか、領収書はどのような順番に貼り付けて提出するのかといった詳細部分まで定めることで、経理業務がスムーズになります。

経費精算規定で必ず盛り込む項目(禁止事項の設定)

経費精算規定の中で盛り込むべき、禁止事項を2つご紹介します。

自己決裁を禁止する

経費申請の申請者と、承認者は別の人にして、自己決裁を禁止するルールを設けておきましょう。不正な経費申請を抑制するためです。

例外を禁止する

原則として経費申請に関する例外対応は禁止しておきましょう。ひとつ例外を認めると、「あのときは経費で落ちたのに」「前回は~の例外でも対応してくれたのに」と、トラブルが増える可能性があります。

交通費や出張旅費など経費精算規定・科目ごとの注意点

経費精算の中でも対応が多くミスが起こりやすい、交通費、出張旅費、交際費などのルールを作成する際のポイントを解説していきます。

交通費規定を作成するときのポイント

まず、鉄道やバスの交通費申請においては、従業員が普段利用している定期区間は差し引くことを定めましょう。経費精算システムに従業員ごとの定期区間を入力しておけば、自動計算で差し引いて算出することも可能です。

特急券や飛行機、船舶利用に関しては、出費が高額となるケースが多いので、申請できる役職や上限金額をあらかじめ定めます。同様に、タクシー利用の際の上限金額や、利用可否のルールを設けておくと良いでしょう。

自家用車を使用する従業員がいる場合は、何キロに対してガソリン代をいくらまで支給するのか定めます。

出張旅費規定を作成するときのポイント

出張旅費の規定を作成する際は、「〇キロ以上の移動をともなう業務は出張とみなす」というように、出張の定義を最初に定めます。

出張の際は、片道または往復交通費のほかに、食事代や宿泊費が発生する可能性があります。〇キロ以上の移動をする際はすべて宿泊OKにするのか、宿泊は基本的に不可なのか、宿泊する際は上限金額いくらで食事代はどうするのか、1つずつ決めていきましょう。

出張費は数万円単位になることが多いため、会社が仮払いするかどうかも決めておくと従業員も安心できます。

そのほかにも、出張に行く前と後で、どのような内容をいつまでに申請するか定め、出張時にトラブルがあった場合の対応法も決めておけると尚良いでしょう。

交際費規定を作成するときのポイント

経費精算の交際費については、1人あたり5000円未満であれば100%経費となり非課税となります。5000円を超えたものは課税対象となるため注意が必要です。

また、交際費の経費申請を行う際は、次の情報が必要になります。

  • 飲食年月日
  • 誰と飲食したのかが分かる参加者名
  • 飲食した店名や所在地
  • 1人あたりの金額

参加者名に関しては、取引先の誰が参加したのか、会社にどのように関係のある人と飲食したのか詳細が分かるようにします。これらを抜け漏れなく従業員に申告してもらえるよう、あらかじめ申告すべき内容をルール化しておくことが重要です。

経費精算規定サンプル

以上が経費精算規定を作成する際のポイントとなります。
実際に作成する際には、こちらの経費精算規定サンプル[PDF]を参考にしてみてください。

経費精算の不正やトラブル回避には経費精算システムの導入が効果的

経費精算規定を一通り定めたら、その規定を社員にしっかりと周知することが大切です。経理担当者が経費精算のルールを一生懸命作成しても、規定の浸透までに時間はかかりますし、100%不正を防ぐのは難しいことです。少しでも経理担当者の負担を減らし、経費精算のルールをスムーズに運用していくために、経費精算システムを活用してみましょう。

経費精算規定を従業員に口頭説明し、マニュアルで対応する場合、どうしても人的ミスが起きてしまいがちです。経費精算システム上に、自社で作成した経費申請のルールを登録しておけば、より効率的に経費精算のルールを運用できます。

たとえば、経費精算の期日は毎月25日であると経費精算システムに登録しておけば、26日以降の申請は自動的に受付拒否ができますし、そのたびに経理担当者が「25日までに申請してください」と説明する手間を省けます。

クラウド型の経費精算システム 「rakumo ケイヒ」 とは

rakumo ケイヒ は、Google ドライブや rakumo カレンダーrakumo ワークフロー などのサービスと連携して使用できるクラウド型の経費精算システムです。 rakumo ケイヒ を利用すれば、自社で定めた経費精算規定をより効率的に運用することができ、ルールがしっかり運用に乗れば無駄な経費の抑制や節税対策にもつながります。 rakumo ケイヒ は NAVITIME の運賃・乗換情報と連携しているだけでなく、定期区間の自動控除機能も備わっているため、ミスなく楽に交通費精算を行うことが可能です。また、経費精算のルールは1度作ったら終わりではなく、日々の業務を進めながら定期的に見直すことも重要です。日ごろの申請業務、仕訳や承認作業は rakumo ケイヒ を使いながら効率的に進めていってください。

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