ビートレンド株式会社
- 業種
- インターネットサービス業
- 規模
- 51人〜300人
- 導入内容
- rakumo ワークフロー / rakumo ボード / rakumo コンタクト / rakumo カレンダー
オンプレミス型のグループウェアを脱却――BCP対策と生産性向上を両立
課題
- BCPの観点から危機感を覚えたオンプレミス型のグループウェア
- ビデオ会議専用デバイスの設置に手間や時間がかかる
- サーバの運用保守に関する管理者の手間やコスト
決め手
- Google Workspaceとの親和性の高さ
- ITリテラシに依存せず直感的に操作できる洗練されたUI
- 今後活用できそうなサービスが揃っている
導入効果
- スケジュールの一覧性が良くて使いやすい
- 単なる情報発信だけでなくユーザー主体の情報共有が可能に
- 各種申請の確認作業が大幅にスピードアップ
- 連絡先を簡単かつ素早く探すことが可能に
- アカウント管理の手間がなくなりリスクアセスメントにも貢献
スマートCRMプラットフォーム「betrend」などを提供しているビートレンド株式会社は、BCPの観点やビデオ会議の利便性、サーバの運用保守にかかる手間やコストなどを背景として、オンプレミス型のグループウェアから脱却。Google Workspace および親和性の高い rakumo サービスを導入することで、一覧性が良く使いやすいスケジュール管理、単なる情報発信だけでなくユーザー主体の情報共有、各種申請・確認作業の大幅なスピードアップ、コミュニケーションを円滑化する連絡先共有、アカウント管理にかかる手間や時間の削減などを実現しました。
BCPの観点や利便性などからオンプレミス型のグループウェアが課題に
御社の企業概要を教えてください。
ビートレンド株式会社営業・企画管掌取締役 宮下省吾 様(以下、宮下 様):
弊社は2000年3月の創業以来、一貫して「顧客価値の創造」を実現できるサービスの提供に取り組んできました。スマートCRMプラットフォーム「betrend」もそのひとつで、スーパーマーケットやドラッグストアをはじめ、レストランやファーストフードなどの飲食系チェーン店、ホテル、遊園地、アパレル専門店、百貨店、市役所、スポーツクラブなど、さまざまな業種・業態のお客さまにご利用いただいています。現在は東京・大阪・福岡の国内3拠点に加え、ベトナムのホーチミンにオフショア開発拠点を有しており、経済価値・ブランド価値・製品サービス価値・人材価値・コスト価値などさまざまな「顧客価値」を引き上げていけるよう、日々の機能改善・性能改善・業務改善に取り組んでいます。
従来の環境と、その課題についてお聞かせください。
宮下 様:
弊社では従来、オンプレミス環境のグループウェアを利用していましたが、2011年3月11日に発生した東日本大震災によって、BCPの観点から社内にサーバを置くことに危機感を覚えました。約2500万人もの顧客情報を取り扱うSaaS事業の提供企業が、自社内の情報をオンプレミスサーバで管理しているという、現実とのギャップも問題でしたね。また、当時は各拠点間でWeb会議を行う際に「Google ハングアウト」のビデオ会議専用デバイスを使用しており、開始までの準備に時間がかかったり、1台のデバイスを会議室間で移動したり、といった不便さもネックになっていました。そこでオンプレミス型からクラウド型へのシステム移行を考えたのです。クラウド化すれば、サーバの運用保守にかかる手間やコストが削減できると同時に、停電などイレギュラーな事象に対する心配も不要になります。
Google Workspace との親和性に加えて見やすさ・使いやすさが ◎
リプレイス先となるクラウドサービスの選定ポイントはどのようなものでしたか?
ビートレンド株式会社 企画本部 吉永あすみ 様(以下、吉永 様):
リプレイス先のクラウドサービスとして候補に挙がったのが「Google Workspace(当時の名称はG Suite)」でした。理由としては、利用可能なストレージ容量が大きかったことに加えて、プライベートでも Gmail や Google カレンダーなどの各種 Googleサービスを利用しているユーザーが多く、システムのリプレイス時に大きな壁となる“慣れ”の問題を軽減できると考えたからです。
rakumo のサービスをお選びいただいた理由についてお聞かせください。
宮下 様:
プライベートで Googleサービスに慣れているユーザーが多いとはいえ、ITリテラシが低い方にとっては若干使いにくい部分もあります。代表的なのは Google カレンダーの見づらさですね。個人で利用する分にはあまり感じないのですが、特に海外と比べて階層構造が複雑な日本企業で使う場合、どうしてもスケジュールを把握しづらくなってしまいます。
そこでGoogle Workspaceの機能拡張として親和性の良い製品・サービスを探していた際、rakumoさんのサービスに出会ったのです。rakumo カレンダーはUIが洗練されていて、これならITリテラシが低い方にも扱いやすいと感じました。組織やチーム単位でのスケジュール調整がしやすく、なにより見やすいのがポイントでしたね。さらに rakumo ワークフローや rakumo ボードなど、弊社が今後活用できそうなサービスが揃っているのも魅力的でした。トライアル時の評判も良かったため、さっそく2017年7月に Google Workspace と rakumo カレンダーを利用開始し、その後2019年5月に rakumo ワークフロー、rakumo ボード、rakumo コンタクトを追加契約しました。
予定管理や情報共有、各種申請業務など幅広いメリット
導入された後の反応や手応えはいかがでしたか?
宮下 様:
rakumo カレンダーは、とにかく見やすくて使いやすいと評判です。部署やチームのスケジュール管理が容易なのはもちろん、複数人の予定調整が簡単に行えるのも便利ですね。フロアを見渡せば誰がいるのか把握できていた頃と比べて、リモートワーク主体の現在ではスタッフの顔が見えないので、スケジュールから誰がなにをしているか分かりやすいという点でも重宝しています。Google Workspaceと同時に導入したため、中には本体がGoogle カレンダーだと知らずに使っているユーザーもいるくらい、日々の業務に馴染んでいます。
rakumo ボードは、全社的なお知らせや各部門のトピック、ヘルスケア関連情報などを発信するだけでなく、ユーザー主体で投稿・情報共有ができるボードも用意しています。たとえば「メンバー紹介ボード」は、社員の顔写真や趣味・特技などを自由に記載してもらうことで、直接会う機会が少なくなったリモートワーク環境下でも親近感や共通の話題が生まれ、社内コミュニケーションの円滑化に役立っています。「ここでもbetrend」は、実際に「betrend」が使われている店舗などを訪れた際に投稿するボードです。現場の雰囲気を共有することにより、営業担当者がリアル感を持って活動できるようになります。リモートワーク主体になってから利用する機会が減ってしまいましたが、「会社の近所の美味しいお店」というグルメサイト風のボードもありますよ。あとは「社長メッセージ」のボードですね。代表取締役社長の井上は、長年にわたり毎日欠かさず社内メールマガジンに社長メッセージを掲載していたのですが、rakumo ボードの導入を機に投稿へと切り替えました。写真などを掲載できる上に、「グッジョブ!」機能で反響も分かると喜んでいますよ。
吉永 様:
旧グループウェアではワークフロー機能を利用しておらず、Microsoft Excelで作成した申請書類のフォーマットに必要事項を入力し、紙と印鑑ベースで回覧していました。紙の書類は確認が手間だったり、上長が不在時に承認まで時間がかかったりと、かなり大変だったのを覚えています。しかし rakumo ワークフローを導入してからは、書類の作成から承認までの作業がスムーズになり、業務効率も大幅にアップしています。新型コロナウイルス感染症の影響が拡大する中で、スムーズにテレワーク環境へと移行できたのも rakumo ワークフローのおかげですね。
rakumo コンタクトに関しても好評です。弊社ではビジネスチャットツールも導入しているのですが、そちらは基本的にユーザー名しか表示されません。いざ電話やメールで連絡を取ろうと思った時に、組織図から素早く連絡先を探せるのが便利ですね。rakumo カレンダー上に携帯電話番号やメールアドレスなどが表示されるのも重宝しています。
宮下 様:
そのほか、rakumoサービスは Google Workspaceのアカウントに紐付けられているので、旧グループウェアのような二重管理の手間が省けた点も大きいですね。たとえば退職者のアカウントを消し忘れてしまった場合など、情報はいつどこから漏えいするか分かりません。もちろんすべてのアクセス権限を Google Workspaceのアカウントで管理しているわけではありませんが、プライバシーマークやISMS(ISO27001)の取得企業として、アカウント管理やしやすくなるのは非常に助かっています。
カレンダーの検索拡充やボードのレイアウト機能実装に期待
rakumoサービスに対するご要望などがあればぜひお聞かせください。
宮下 様:
現在、弊社にとって rakumoサービスは必要不可欠な存在となっていますが、使い続けているがゆえに「こうなればもっと使いやすいのに」といった意見も聞かれるようになりました。
たとえば rakumo ボードの投稿時に、写真の位置や記事全体のレイアウトを変えられるようになると嬉しいですね。投稿を一覧表示した際、「メンバー紹介ボード」「ここでもbetrend」「会社の近所の美味しいお店」のように写真が一番上に掲載されている方が興味をそそりやすいコンテンツもあります。現在は投稿者が一覧で写真が見えるよう工夫していますが、レイアウト機能が実装されればより使いやすくなると思います。
弊社では今後もrakumoサービスを使い続ける予定ですので、さらなる機能改善に期待しています。
ありがとうございました。
(取材時期:2023年3月)
事例で利用されている「便利な機能」
*掲載内容は取材時点のものです。