Google Workspace で変わる! 電話やメールに頼らないコミュニケーション術

メールの対応に工数を費やしたり、電話の取り次ぎに時間を取られたり…。そんなコミュニケーションの課題にお困りではありませんか?
Google Workspace のアプリケーションを活用すれば、社内外のコミュニケーション効率を劇的に向上させることも可能です。
この記事では、コミュニケーションをもっとスマートにアップデートするための Google Workspace 活用術を紹介します。
社内のコミュニケーション、電話とメールが中心になっていませんか?
Google Workspace を導入して数ヶ月が経過したオコマリエステート。
スプレッドシートやドキュメントなどのアプリケーションへの移行は順調に進んでいるようですが、コミュニケーションツールはまだまだ電話やメールが中心のようです。
電話やメールは行き違いがあったり、タイムロスも生まれやすいので、Google Workspace 導入担当者の布呂さんは現状を改善するべく情報システム部の城さんに相談をすることにしました。

システム管理者 : 城 資寿彦 (じょう しすひこ) さん
情報システム部
社内のシステム管理を担当している。
セキュリティ対策やネットワークに関する知識が豊富。

Google Workspace 導入担当者 : 布呂 真音美 (ぷろ まねみ) さん
事業推進部
Google Workspace の導入担当者。社内調整が得意。
現在は Google Workspace の活用を促すため社内セミナーや勉強会などを実施している。

布呂さん今日はどうされましたか?
Google Workspace のアプリの利用率はだいぶ上がってきたみたいですけど。

Google Workspace を導入しして、確かにファイル共有とかは便利になったと感じているのですが、コミュニケーションの方法が以前と全然変わらなくて…。結局、連絡は電話かメールばっかりなんですよね。

確かにせっかく Google Workspace を導入したのちょっともったいないですね。布呂さんは具体的にどんなことで課題を感じているんですか?

まず、メールのチェックに毎日時間をとられしまっているのが悩みどころです。ちょっとした確認事項とか、すぐに済むような話でもメールでやり取りするのでその返信に時間がかかって、本来の業務に集中できないことが多くて。
あと、電話も相変わらずで、打ち合わせ中とか移動中にかかってくると結局折り返しになるじゃないですか。その手間もそうですし、電話って会話の履歴が残らないので言った言わないとかが問題になりがちなんですよね。

その気持ちわかります。電話はタイミングによっては業務を中断してしまうのも困りものですよね。
きっと社内のメンバーも同じように感じている人も多いんじゃないですかね。

次の社内勉強会では、コミュニケーションの改善をテーマに実施したいと思っているので、電話やメール中心のコミュニケーションから脱却して、もっと効率的に仕事を進められる方法を一緒に考えてもらってもいいですか?

はい、もちろんです!

電話とメール中心のコミュニケーションのデメリット

まずは、電話とメール中心のコミュニケーションだと、どのようなデメリットがあるのか整理してみましょう。
布呂さんが思うデメリットはどのようなものですか?

私が思う、電話とメールによるコミュニケーションのデメリットをまとめてみました。
情報伝達の遅延
メールは送信から相手が確認するまでに時間がかかり、リアルタイムな情報共有には不向きです。電話も相手が不在の場合は折り返しを待つ必要があり、すぐに用件が済まないことがあります。
対応の手間と時間の浪費
大量のメールへの対応や、不在時の電話の折り返し、伝言ゲームによる誤解などは、従業員の貴重な時間を奪い、業務効率を低下させる原因となります。
コミュニケーションの履歴管理の煩雑さ
メールはスレッドが複雑化しやすく、過去の経緯を追うのが困難になることがあります。電話の内容は記録に残りにくく、言った言わないのトラブルに繋がる可能性があります。
チーム連携の難しさ
複数人での情報共有や議論がメールでは煩雑になり、電話では参加できる人数に限りがあるため、チームとしての連携が取りにくい場合があります。

電話は、基本的にはその場にいないと対応できないのが難点ですよね。あと話した内容を場合によってはメモしないといけないのも手間に感じますね。
メールは履歴が残るのはいいですけどすぐに返事が来るわけではないので、急ぎの用事にはちょっと向かないと感じています。
電話やメールに代わってどのようなコミュニケーション手段が最適なのか一緒に考えていきましょう。
Google Workspace のツールでコミュニケーションをスマートに!

電話やメールに代わるコミュニケーション手段は、せっかく Google Workspace を導入したので、 Google Workspace のアプリケーションを活用したいと思っています。

口頭でのやりとりをベースにしたい場合は Google Meet 、テキストでのやりとりをベースにしたい場合は Google Chat が適していると思います。
Google Chat や Google Meet は Gmail と画面が統合されているので、切り替えもスムーズなんですよ。さらにコミュニケーションの最適化をはかるためには、 Meet や Chat に加えて、日常の業務でスプレッドシート、ドキュメント、スライド、カレンダーといったアプリケーションを組み合わせていくのがおすすめです。
それぞれのアプリケーションを使うメリットや、活用のアイディアを見ていきましょう。

【Google Chat】 リアルタイムなコミュニケーションが可能

Google Chat は、テキストをベースに即座に情報を共有し、迅速な意思決定を支援するアプリケーションです。 Chat を使うメリットは、このようなものがあると思います。
【Google Chat のメリットと活用のアイディア】
迅速な情報共有
テキストメッセージで手軽にやり取りできるため、緊急性の高い情報や簡単な確認事項をリアルタイムで共有できます。また、チャット中にテキストだけではうまく伝えづらい事柄があった場合には、チャット画面から手軽に音声ミーテイングが行えるハドルミーティング機能も便利ですよ。
気軽な意見交換
メールよりも気軽に意見やアイデアを発信できるため、活発なコミュニケーションを促進します。
グループチャットでチーム連携
プロジェクトやチームごとにグループチャットを作成することで、関連するメンバー間での情報共有や議論を効率的に行えます。
コミュニケーションの簡略化
「了解」 や 「ありがとう」 といったちょっとした返事はスタンプをつけることで完結できるのでコミュニケーションを簡略化できます。
重要な情報やファイルなどを固定できる
Google Chat のスペースでは、重要なメッセージやファイル、リンクなどをまとめておけるボードタブが用意されています。チーム内のルールや利用することの多いファイルなどをボードに固定しておけば、チャットログをたどることなく素早くファイルを見つけ出せます。
横断的に過去の履歴を簡単に検索できる
DM やスペースでやりとりをしたか分からなくなった場合でも、検索機能を使えば Google Chat を横断検索できます。
他のアプリとの連携
Chat は Google アプリのハブ的な役割も果たしています。 Google Meet の即時呼び出し、ドキュメント等の直接共有と共同編集、 Google ドライブでのアクティビティの通知、 Google カレンダーによる会議のセッティング、 Gmail への Chat 転送など可能にし、シームレスな連携でコミュニケーションと業務効率を向上させます。


Google Chat は、ちょっとした連絡や相談をメールよりも手軽に済ませ、会話をしたい時はワンクリックで Google Meet に切り替えられるので、まるで隣の席で話すようにスムーズなコミュニケーションを実現できそうですね。
【Google Meet】 顔を見て話せるオンライン会議

Google Meet は、顔を見て話せるオンライン会議ができるアプリケーションです。
【Google Meet のメリットと活用のアイディア】
場所を選ばない会議
インターネット環境があればどこからでも参加できるため、リモートワークや出張中のメンバーともスムーズに会議ができます。
資料共有が簡単
画面共有機能を使えば、資料やプレゼンテーションを参加者全員に簡単に共有できます。
録画ができる
会議の内容を録画できるため、内容を振り返ったり、欠席者への情報共有に役立てたりできます。
メモ機能が便利
Google Meet には AI によるメモ作成機能があり、会議の内容をまとめたり、さらに内容を文字起こしをしてもらうこともできます。


会議の履歴を動画だけででなく自動的にテキストで残せるのは画期的ですね!
また、電話だけでは曖昧になりがちなニュアンスも正確に伝えられるのも大きなメリットです。さらに画面共有機能を使えば、資料を見ながら説明したり、共同で作業を進めたりすることも容易なため、メールで何度もやり取りしていた煩雑な情報共有も、一度のオンライン会議で効率的に済ませることができるので、業務効率の改善に大いに役立つと思います。
【Google ドキュメント/スプレッドシート/スライド】 資料内での直接的なやり取りも

Google ドキュメント/スプレッドシート/スライドは、 Google ドライブ(クラウド)上で文書ファイルの共有や共同編集ができるアプリケーションです。オンラインで他のメンバーと一緒に作業ができるので、同じファイルを見ながら同時にコラボレーションできるところが特長です。
【資料内コミュニケーションのメリットと活用のアイディア】
情報共有の効率化
資料内で直接コメントや提案ができるため、メールでのやり取りが減り、情報共有がスムーズになります。
認識の齟齬を防ぐ
具体的な箇所に紐づけて意見交換ができるため、誤解や認識のずれを防ぎやすくなります。
履歴が残るので後から確認できる
コメントや編集履歴が自動的に保存されるため、過去の議論や修正内容を容易に確認できます。
検索性が高い
Google ドライブ内に格納されてるのでファイルを探す際に精度の高い検索機能を利用できます。さらに、 Business Standard 以上では、 Cloud Search が利用できます。 Cloud Search では複数の Google Workspace のアプリケーションに散らばった情報を一括で検索できます。


Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドを他のメンバーと共有すれば、メールなどで何度もファイルをやり取りする手間が省けますね!
リアルタイムでの共同編集機能を使えば、複数人で同時に内容を修正したりアイデアを出し合ったりできるため、メールでの煩雑な調整や電話での口頭説明に時間を取られることなく、効率的に資料作成を進められそうです。
【Google カレンダー】 スケジュール共有で会議調整もスムーズに

Google カレンダーは、オンラインでスケジュールを管理できるアプリケーションです。予定の登録・管理、他のユーザーとの共有、会議のスケジュール調整やセッティング、リマインダー設定などが簡単に行えます。
【Google カレンダーのメリットと活用のアイディア】
ダブルブッキング防止
自身の予定だけでなく、チームメンバーの空き時間も確認できるため、会議のダブルブッキングを防ぎます。
会議調整の効率化
参加者の空き時間を自動的に提案する機能などを活用することで、会議の日程調整にかかる手間を大幅に削減できます。また、参加者には自動的にメールで招待状を送ることか可能です。
チーム全体の予定を把握
チームカレンダーを作成・共有することで、メンバーの予定を可視化し、連携を取りやすくします。


Google カレンダーを活用すれば、参加者の空き時間を一目で確認して最適な日時を提案してもらえるので打合せや商談のスケジュール調整が簡単にできるんですね。
いままで電話やメールでやりとりしていた日程調整がサクッと完結するところがうれしいです。
まとめ
コミュニケーションの手段をアップデートしてよりスマートな働き方を実現!

電話やメールを中心としたコミュニケーションからの脱却は難しいと思っていましたが、 Google Workspae のアプリケーションを活用したコミュニケーション術を社内で浸透させて、よりスムーズで生産性の高い働き方を目指していきたいと思います。
まずは、以下のような取り組みから始めてみたいと思います!
- 週1回の定例会議を Google Meet で実施
- 議事録に自動メモ機能を利用する
- 自分のチームの日常的なコミュニケーションは Chat を利用する
導入支援担当者からのワンポイントアドバイス
Google Workspace のコミュニケーションアプリ導入は、働き方を変革する重要な一歩ですが、メンバーが使いこなせなければ効果は期待できません。
導入前に現状の課題を洗い出し、継続的なフォローを続けることが不可欠です。布呂さんのように、スモールスタートで成功体験を積み重ね、段階的に導入することで定着を促しましょう。
近年、社内システムの更新が追いつかず、個人向けLINEなどのようなツールが業務で使われるケースも増えています。こうしたシャドー IT の利用はセキュリティリスクを高め、情報漏洩や管理の煩雑さを招きます。 Google Chat や Google Meet であれば、こうしたリスクを低減しながら、組織内のコミュニケーションを円滑にします。
もし、導入や活用にお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。お客様の課題に合わせて最適なプランをご提案し、導入から運用まで一貫してサポートいたします。 Google Workspace 導入支援サービスの概要はこちらをご覧ください。
