第1回　これからのデジタルオフィスが目指すべき理想のDX基盤とは

デジタルを活用したビジネスの加速や革新、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)が、あらゆる企業に求められています。

しかし、その一方で企業の情報システムには、数多くの課題が横たわっています。その中でも最優先の課題が 「IT 担当者の業務負担」 の軽減です。DX を推進する IT 担当者が、日々の業務に謀殺されていては、創造的な DX は実践できません。特に、 「ひとり情シス」 に代表される中堅中小企業の情報システム部門では、セキュリティ対策の強化とデジタル変革の両立が、大きな問題となっています。

「ひとり情シス」 という課題を解決するためには、 Microsoft Office に代表される旧態依然なソフト(レガシーアプリ)から脱却し、新しい情報基盤(クラウドサービス)を活用していく必要があります。その現状をダルマ落としに例えるならば、このようになります。

Word や Excel などのアプリを使うために、OS にウイルス対策ソフトを組み合わせ、社内ネットワークやインターネットへの接続など、ダルマ落としのような PC 利用を続けているのです。そんな複雑な条件で動いている PC を社員の数だけ管理するだけでも、情報システム部にとっては大きな負担となっています。

こうした課題を根本的に解決し、5年10年先まで安心なデジタルオフィスを手に入れるためには、ダルマさんを落とさない IT 基盤そのものの DX が求められています。

※出典「2022年版 中小企業白書・小規模企業白書 概要」から抜粋

この連載では、これからの企業が目指すべき理想の DX 基盤について紹介していきます。連載を通して、自社のデジタルオフィスをどうするべきか悩まれている情報システム担当者の方々が、どこから取り組めばいいのか、どのような安心感が得られるのか、結果的にどれだけのコスト削減につながるのか、その解決策と将来性を提案していきます。